塩とダイエットの関係について
今まで「スイスのケトジェニックダイエット」の経験から、「ケトジェニックダイエットを日本で成功させる為の工夫」や「ケトジェニックダイエットの本質」、「ケトン体の科学的説明」等を通して、今、一番効果の高いダイエット法についてお話をしてまいりました。
今回は、ケトジェニックダイエットにチャレンジする人たちの為の食事のメニュー等について紹介致します。
日本の食材や調理法は、ケトジェニックダイエットに適した物が色々ありますので、それらについてご紹介致します。食材や調理法等については、私とともに研究をしている金山に担当してもらいます。食材や料理の前に、ダイエット効果を出す上で非常に大切な減塩法のお話しからしたいと思います。
塩は、細胞の内と外との体液の圧力(浸透圧)を調整したり、神経や筋肉の働きの調整等を行う事で身体を健康に保つための重要な働きをしています。
しかし、ダイエット中は「うす味」にするのが良いと言われますがなぜでしょうか?塩は、カロリーはゼロですが、体の水分は塩(Nacl)が多くなると増加して、Naclが少なくなると減少します。
塩は(Na、ナトリウム)は、体の水分を保持する働きをしていて、K(カリウム)が体の水分を排出する働きをしています。つまり、水分はNa(ナトリウム)とK(カリウム)のバランスによって調整されているので、Naが多くなると水分が溜まり体重が減らなくなります。ですから、塩(Nacl)の多い、しょう油、塩、ソース、味噌等を控える必要があります。特に日本人は、塩分を摂り過ぎていると言われていますので、減量期には特に塩分の摂り過ぎに注意が必要です。
前のコラムのスイスの体験談の所で触れましたが、スイスのケトジェニックダイエットでは、ゆで卵を食べる時にも塩を使いません。体内の塩が多いとケトン体が出にくく、塩が少なくなるとケトン体が出やすくなるからです。
ダイエット調味料の作り方
私は、料理の専門家ではないので味についてはよく判らない事が多いのですが、ダイエット中の味つけについては、「昆布、かつお出し」の技術を参考にするのが良いと思います。
「昆布、かつお出し」からは、うま味成分のダルタミン酸とイノシン酸から良い味が出てきます。この二つの成分により、良い味が作られるのだそうです。良い味があると塩味は薄くても美味しくなります。また、昆布からの塩味は、Nacl(塩化ナトリウム)とKcl(塩化カリウム)によるもので、比率は約1:2で、Kclの方が多いので「昆布かつお出し」で食事をするとNaclは身体から減少するので体重が減ります。日本料理には、健康に良い物が多いですね。
普通の出しの作り方で特に問題がなければ、風味の良いものを使って下さい。もし、味が薄すぎて、醤油や塩を足すぐらいなら、風味を犠牲にしても煮出したり、水を少なくして濃い味にしたものを使う方がケトジェニックダイエットには非常にプラスになります。(NaとKを中心に考えて下さい)
ケトジェニックダイエットの味は、これから紹介するダイエット調味料とダイエットドレッシングを活用して下さい。
ダイエット調味料の作り方
材料
- 昆布 8g
- かつお節 10g
- 水 100~150ml
レシピ
昆布をお鍋に入れ、水100~150㎖を加えて2~3時間置きます。次に、弱火~中火にかけ、沸騰直前に昆布を出します。ひと煮立ちさせたら火を止めてアクを取ってください。次に、かつお節を入れて10分程おいてから、ザルなどでこします。最後にもう一度沸騰させて出来上がりです。密閉できる容器に入れて冷蔵庫で保存し、4~5日で使い切りましょう。もし、使い切れなかったら、冷凍しておきましょう。ダイエット調味料を濃く作るには、昆布が水に浸るくらいがポイントです。
ダイエットドレッシングの作り方
材料
- ダイエット調味料 大さじ1(15g)
- 亜麻仁油 小さじ1(5g)
- 穀物酢 小さじ1(5g)
レシピ
ドレッシングは、先程作ったダイエット調味料に亜麻仁油と穀物酢を加えるだけ。
とても簡単でしょ。お好みでコショウを振っても美味しくいただけますよ。亜麻仁油は、必須脂肪酸が豊富なので、こうやって一日の摂取量が取れるのは嬉しいですよね。